本当のキャパシティを見つめる方法
(ポテンシャルじゃなくて)
多くの人は、実際の自分の「反応のしかた」に気づくまで、マインドフルネスが必要だとは思っていません。自分の本当のキャパシティ(許容量・余白)を理解することは、自分の感情やパターン、この身体システムが世界の中をどう動いているのかを理解する助けになります。
自分のキャパシティは、穏やかなときの振る舞いからは分かりません。プレッシャーの中をどうくぐり抜けていくかで見えてきます。

1. 計画が変わったとき
まず、身体が最初にどう反応するかを観察してみましょう。
カチッと固まる?
すっと適応する?
相手に推測させるのではなく、自分の感じていることを言葉で伝えられる?
柔軟性は性格の問題ではなく、神経系のサインです。
2. 不快さを感じたとき
ここがいちばん大きなポイントです。**そのときの反応こそが「本音」**です。
キャパシティが高いときのサイン:
- 好奇心がわく
- 少しゆるむ
- その場にとどまっていられる
- 自分に質問してみる
- 「いま内側で何が起きているんだろう?」と知ろうとする
キャパシティが低いときのサイン:
- 防御的になる
- 引っ込む・距離を取る
- 怒りが先に出る
- 自分や相手を責める
- 「たいしたことない」と矮小化する
身体は、その違いをすぐに感じ取っています。
3. 小さなニーズが出てきたとき
ここで言うのは、大きな願望ではなく、ごく小さな人間的ニーズです。
- 「いろいろ抱え込んでいるとき、『これだけは減らせないかな?』とお願いできる?」
- 「このタイミングじゃなくて、もう少し落ち着いて話せる時間がほしいと伝えられる?」
興味は、「自分のニーズを認めようとする姿勢」として現れます。
キャパシティは、「それがどれくらいくり返しできるか」として現れます。たまに一回だけ自分のニーズを伝えられるのは、キャパシティというより偶然に近いかもしれません。
4. 自分が本気でつらいとき
ここで、あなたの本当の感情的な成熟度が顔を出します。
そのとき、あなたは:
- 気持ちを言葉にする?(名前をつける)
- 自分のものとして引き受ける?
- 呼吸やツールを使って調整しようとする?
- 相手に伝える?
- ぶつかったあとに、関係を修復しようとする?
それとも:
- 相手のせいにする?
- 感情をぶつける?
- 攻撃的になる?
- 完全にシャットダウンする?
- 自分や人とのつながりからフッといなくなってしまう?
自分の感情をどう扱うかが、「自分の人生の中でどれだけ安全だと感じられるか」を決めていきます。
リアルトーク
キャパシティは、完璧さのことではありません。
どれだけ早く「今ここ」に戻ってこられるか、クリアさと修復に戻ってこられるか。
それが、内側の安全感を育てます。
それが、自分との関係の「長続き」をつくっていきます。